Khéiki "Borderline Mock-neck Sweater"


Brand  / Khéiki
Model / Borderline Mock-neck Sweater
Price / ¥53,000+Tax
Size / 1 / 3
Color / Brown
Material / Silk82% Mohair12% Nylon6%

思った通りあの画像1発で惹きつけられる方が多くて問い合わせがかなりありました。ただ今回はKhéikiが持っていたストックを譲ってもらったので数量がかなり限定されています。気になる方は是非お早めに。

そして前回のブログで書いたように80%以上がシルクで構成されているニットが届きました。

ニット専門のブランドとしてスタートしたKhéiki  もちろん繊維を選び毛糸にしてニットにしているブランドです。そのためこう言った我々からしたらニットでほぼシルク?!みたいなことがあり得る世界。

そしてそれが理にかなっているというか、無理してシルクを使っているわけではなく作品を作る上で必然的にシルクを8割も使っているというのが面白いところ。なのでデザインの話と絡めて説明していきます。


まず今回のコレクションがデザイナーの北川さんの出身地である北海道を撮影した写真家マイケル・ケンナのHOKKAIDOをベースにしています。生まれ育った場所なのに主観ではなく写真集を見てマイケル・ケンナというフィルターを通して新たに故郷の自然豊かな部分を再確認したのでしょうね。今まで噛まずに飲み込んでいたけどしっかり咀嚼して栄養にしました、みたいな感じでしょうか。

そしてその写真集の中のHillside Fenceからインスパイアされて製作したものが今回のモックネックニット。

とあるサイトで写真は「水墨画のよう」と評されていて自然でナチュラルなはずなのに、どうしても無機質でモードに見えるその写真の空気はかなり独特でこのニットを初めて見たときの印象にかなり近い。

ニットの優しい印象がありつつもアルチザンのような廃れたモードな部分がある。

そしてその印象や佇まいを再現するために使用したのがシルク。


落ち綿というニットを製作するときに発生する副産物を使ったシルクと、さらにもう一種類ネップシルクを使用。落ち綿のシルクは通常のものと違い光沢が少なくニットの風合いをしっかり残せるようでそれをナイロンの糸に巻きつけて1本の毛糸にしています。

なのでナイロンは入っていながらも手に触れる部分には関わっていない。

そしてもう一種類モヘアが入っているわけですがモヘアは起毛させたものを配合。このモヘアは説明によると「秋冬のシーズン向けに柔らかく温かみのある糸にする為、最高級の 24.5μ(ミクロン)モヘアを 2/120Nm(ナノメートル) シルク糸でループ状に加工し、糸の段階で起毛加工を施した糸を加えております」とのことでした。(まじでさっぱりなんだが)

この計4種類の繊維を使い毛糸が出来、一枚のニットが成立しているわけです。

コットンでもニットウェアは作れますがHillside Fenceを表現するには優しくなりすぎてしまうと言っていて、この独特な空気感はシルクだからこそ表現出来たものだと思います。


特徴的な袖のラインはウールのリンキング糸を使いモックネックの襟先から袖先まで入っている。全て編みによって作られており、ミシンを使っている部分は洗濯タグを縫い付ける時のみ。

その袖のラインの歪さが写真にある雪景色の中の柵を思わせており、全体のナチュラルでいながらどこか冷たさを感じる大地に雪を降らせるような白いネップの部分

この1枚の作品の説明だけでも今までのニットの概念が変わりニットの表現力をとても感じるものだったし、北川さんも糸から作れて自分の思うように表現できるのがニットだったからニットブランドをやっていると言っていたのを作品を見て実感しました。

今回の作品はニットの表現力を活かし0から1を作れる人の表現の振り幅の広さや他にない美しさを感じることが出来る作品です。


やはり問い合わせが多かった分、店頭に見に来られる方も多かった。*窓際で白っぽく写ってます。

こちらのお客さんは160cm台でサイズ1を着用してゆるめ。女性にも着ていただけるのですが、華奢な雰囲気をメンズで着るのが面白いかな。

私くらいのMーLの人はサイズ3で良いと思います。先ほどレザーに合わせたらアガった。

着用は改めて明日UPします。是非見てください。


問い合わせは下記から
Mail acacia.shizuoka@gmail.com 
住所 静岡県静岡市人宿町2丁目5-22 2F 
時間 13時-19時