Ulterior "Overlaid Striped Shirt"


昨日インタビューを掲載したUlteriorより届いた新作をご紹介します。

acaciaらしいカジュアルでもモードでもない部分やそれを超高品質な素材で再現しているというのがこのブランドの面白い部分かなと思います。

なによりインタビューの質問にもあったように牧さんが一歩引いて自分の濃い部分を出さずに私に作品を見せてくれていたので、作品が本当に良くなかったら取り扱いに至ってない。

デザイナーやブランドの大きさなど、そういった部分を度外視して作品が本当に素晴らしいと思えた。

それを感じていただければと思います。


Brand / Ulterior
Model / Overlaid Striped Shirt
Price / ¥24,000+Tax 
Size / 3 / 4
Color / Beige&Blue
Material / Cotton100% 

どシンプルで懐かしいような、どこか既視感のあるシャツじゃないですか?

ファッションに興味を持ち始めて初めて行きつけになった古着屋にあったようなストライプシャツ。そんな佇まいの1枚。

まず私が惹かれたのがそのノスタルジックな配色でした。ベージュ表記ですがクリーム色に限りなく近い優しい色に透き通る青のストライプがアンティークな空気を出していてとても気に入った。

配色的には私の中ではフレンチなんですけど全体を見るとアメリカな匂いもする。その独特な雰囲気が心に突き刺さったし、脳内に一瞬で無精髭にボサついた髪の毛でラフに着るオッさんの絵が出来上がった。

本当は2色展開でもう一色あったのだがそちらはフルシカトするほどこちらの色が良かった。


そしてそんな服好きしか食いつかないような古着屋のシャツをスーピマコットンを使い高密度で織り上げたタイプライターで製作。やられたね。

生地にハリがあるから着た時、いや着る時の袖を通す瞬間にふわっと空気を孕む。もちろん着た時もオーバーサイズのシルエットがハリによって再現されるんだけど、その着ている時の立体感がやけにリアルに感じる。

ほんとさっき言ったような古着の当時を再現するような生々しさがある。

だから言ってしまえば50年代ならその年代に戻ったような現実味のある空気が生まれる。最初に感じた既視感は多分その強い再現力から来ているんだと思う。


背中にはシグネイチャーになっている重なり合うヨーク。

これはデザイナーの牧さんがロゴや分かりやすいものでブランドを認識されたくないからこういったデザインをワザと施しているらしいです。それを聞くと昔Diorのデニムのお尻にあるダーツでDiorと認識していたのを思い出します。

色んな事が大味で単純になってきている中「月の満ち欠けを美しいと思う日本人の風情が好き」と語っていた牧さんらしいデザインだなと思います。


素材は通年着れるコットン(厚みはブロードと同じくらい)ですがやっぱ今着たいかなこの色は。

白パンにサンダル、コーヒー。寝ぼけ眼でトースト食べる朝をイメージして着よう。


Artisanとはズタボロの服でもなく、ましてやファッションのカテゴリーでも無い。

時間の過ごし方や生き方なのかも知れない。

そしてそんな生き方をしている人の作るものはどこかArtisanな空気を放つ。

問い合わせは下記から
Mail acacia.shizuoka@gmail.com
住所 静岡県静岡市葵区人宿町2丁目5-22 2F
時間 13時 - 19時