BEAUGAN "Monkey Pants"


前回のBEAUGANのBeuys Blazerに引き続き本日もBEAUGANからの新作を紹介しようと思います。

特に毎シーズンのように当店ってパンツが少なくて難民、そして移民をお勧めしてるんだけど逆にオーダーしたパンツは毎回完売しているくらい人気。

今回のも完全にその匂いしかしない。

というのも私も1週間ほど穿いていますが明らかに他のパンツと違う、纏っている空気が別物に感じます。BEAUGANの作品はどれも手が込んでいるんですけど、このコザッパリした見た目とは裏腹に感じる迫力は本物です。

声デカめにお勧めさせていただきます。


Brand  / BEAUGAN 
Model / Monkey Pants
Price / ¥118,000+Tax 
Size / 1 / 2
Material / Cotton100% 
Color / Mud Dyed Indigo Black

P-44 Monkey Pantsをベースにジャケット同様に草木染め、泥染め、藍染でBEAUGANのブラックに染め上げた1品。

しかしジャケットが和紙を使っているのに対してこちらのモンキーパンツはコットン100%の極薄タイプライターを使用。色の出方や生地の変化に違いがあります。

色に関しては薄い部分の藍色がこちらのパンツの方が強い気がします。とは言っても室内のような場所だとブラックに見えるようなブルーブラック。屋外の自然光のもとだと若干青みを帯びて見えます。

そして生地は薄い分シワが細かく入っています。そのため見た目にも軽く見えますし、擦れた表面やシワがジャケットと同じくヴィンテージの空気がある。

YouTubeでも言ったユーロヴィンテージの作業着特有の鉄っぽさ、石炭っぽさを感じませんか。


P-44 Monkey Pantsは元々アメリカ海兵隊の作業着で、ポケットは海兵がしゃがんで作業しているときに使いやすいように通常のカーブポケットは付いておらず、その代わりカーゴポケットを配置しています。

使い勝手に関しては私は1週間使っていて特に不便だと感じることはなかったので、カーブポケットが付いているのと同じ感覚で使用出来ました。

あとこのフラップの寄りの画像からわかると思うんですけど、やはり生地が薄い。

しかし薄いだけではなく細い糸がしっかり目を詰めて織られているので、化繊のアウトドアパンツのような強靭で強面な表情をしていてコットン100%だとは思えないほど重厚な面構えをしています。

そのぱっと見の重厚な面とタイプライターのシャカついた軽さという対照的なバランスが良いんでしょうね。


あとこのパンツから感じる「強さ」のような部分ありませんか。カジュアルにはない重さとかそう言った部分なんですけど、それってもしかしたらデザインベースにミリタリーを用いているのと生地の染色方法がファッションし過ぎていないからなんじゃないでしょうか。

デザインベースも染色方法もオシャレのためじゃなくて生活や機能面を求められて作られているからこそ、Y◯hjiのようなモードでもミリタリーのカジュアルな空気でもなくヴィンテージの持つアルチザンの重厚感 = 見た目的な強さになるんじゃないでしょうか。

個人的にそれがすごく好きでモードでもミリタリーでもないこのバランスが素晴らしく良いんですよね。


そしてバックの大きめのフラップポケットはポンチョを入れるために配置されたもの。

まず使うことはないと思うけど、案外このポケットが主張してくれていいんですよ。(多分)

いや実際普通のカーゴだったらこの力強さはないと思うし、オーダーもしていなかったと思うからモンキーパンツで良かったんだと思います。

というかブルーブラックの生地にハマってますし。


前のブログで言った「違うベクトルで」って言ったのはこれで、なんかこのパンツをスニーカーに合わせたいなってフと思っていつもの革靴とは違ったノリで合わせました。自分の中でD&Mの革靴に頼りきっていた部分もあったので。

本当はもっとハイテク系のスニーカーを思い描いていたんだけど、実際自分が使い古したジョーダン1が一番ハマった。

暖かくなってきたのもあるのか、このストリートとモードの間くらいの感じ良くないですか。変にガキっぽさもなくて良い感じにアルチザンとストリートがミックスされているバランスがすごく好き。

ただこの感じはこのパンツの迫力があるから出来るんだろうなとも思っていて、仮にちょっとでもカジュアルだったら成立しないし難しいと思うんですよね。

それを一身で全部支えているのがこのパンツだと思います。


サイズ感はいつも30インチの私でサイズ1を着用。ウエストは80cmくらい。サイズ2はウエストが88cmくらい。

そこからドローコードで絞れるのでアジャスト可能な作りになっています。

あと出来る人がかなり限られるんですけど、こういう時にKEI SHIGENAGAのアクセントって切れ味抜群じゃないですかね。

特にそれがGoldだと格別。まぁ本当に限られた人しか分からないと思いますが。


穿き心地の感想としては週末は「寒かった」の一言。

あんな気温下がると知らずに穿いていたからめちゃくちゃ寒くて店の中でTen cのムートン着てた。

まぁもちろん今は暖かくなったから最高。

というか寒い時も暖かくなった今も穿いていて思うのは「軽い」ということ。本当にこのパンツメチャクチャ軽い。

普通のチノパンとかコットンパンツと比べても半分くらいの軽さだと思います。デニムとかだったらもっと軽く感じるはず。

だからこれだけ重厚な見た目なのに凄い軽いんで、ただただBEAUGANの作品のレベルの高さに圧倒されるばかりです。


ちなみに私物のAir Jordan1は中2〜中3の時に買ったもの。だから20年近く前のモノ。

Supremeにも合わせたしKolorのブサイクパンツにも合わせてた自分の歴史が詰まったそんな1足。
そして今また履いて最高だと思っているコーディネートに合わせられるって不思議ですよね。

今はどんなモノでもネットで簡単に手に入りますが、それより色褪せない物を所有していた事実っていうのが大切かなと。

なにより、この一枚を見て「永く愛ししっかり使う」のが一番カッコ良いんじゃないかと思いました。

BEAUGANの今回のパンツもジャケットも、まだ紹介していないシャツもここまで育て上げた面を見てみたいですね。

ご来店、問い合わせお待ちしております。

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