Cara Marie Piazza "Jacket - In bloom"
今週末のイベントに合わせCara Marie Piazzaに頼んだ作品が届きました。
実はこれ去年の12月から始動していた企画。ーその時のブログー
生地を探すことから始め、そこから友人のNさんに頼みジャケットを作りそれをCaraにナチュラルダイを施してもらう。
これを2月あたりに発表出来たらって思ったんですけど半年のディレイ。
でもゆーみん&きうてぃ達のユーロヴィンテージと並べるには最適かなと思います。
The right time is always now「その時ってのはいつも今」
リアムギャラガーがこう歌っていたように、半年遅れたけどもしかしたらこのタイミングが最高のタイミングなのかも知れない。
Brand / Cara Marie Piazza
Model / In Bloom
Price / ¥95,000+Tax
Size / 1 / 2
Material / Linen 100%
Color / Floral
まず私たちが探した生地はリネン。
しかし私の中で思い描いていたのはシワが深く刻まれたものではなく、ソリッドで且つ素材のザラついた見た目が視覚的に伝わるもの。
というのも皺クチャで切りっぱなしのようなThe アルチザンってデザインにしたくなかったので。
そこではなく、テーラードジャケットとして作り込んだ上でCaraの美しい染めがメインになる様な土台的な意味でジャケットを用意したかった。
そしてジャケットのデザインはエディスリマンが作る様なジャケットとお願いして作ってもらいました。(Nさんはトムフォードのようなジャケットって言ってましたが)
リネンでナチュラルダイと聞けばオーガニックな響きである程度想像しやすいですが、そうではなく敢えて綺麗なジャケットでそこにCaraの染めでチェックメイト。
そのアルチザンでもフォーマルでもない曖昧さが良いのではないかと。
唯一光るのは芸術的なナチュラルダイ。
そしてそれはジャケットと言うキャンバスに描かれた絵画。
これだけ美しいのにCara自体はファッションのためにナチュラルダイを施しているわけじゃないのが本当に才能があるんだなと思います。
ファッションアーティストというか美術家とか芸術家って呼んだ方がしっくりくる人物ではないでしょうか。
簡単にジャケットの作りも説明します。
2ボタンのノッチドラペル。
フラップポケットに胸に箱ポケット。内ポケは両胸に1つずつ両玉縁ポケット。
両袖口は本開きで1つボタンになっており艶消しのホーンボタンを使用。
背面はダブルベンツ。
裏地は袖のみ付いております。
こうやって書くだけでかなりしっかりした作りなのは分かってもらえると思います。
しかも肩のイセ込みもボタンボールもNさん自ら手でやってます。というか1から全部Nさんが作ってます。
もし工場を通さず服を作ることがアルチザンと言う認識ならバチくそにアルチザンだと思います。このジャケットは。
リネンと言うのと染めによって多少シワが出来てるのですが、かなり忠実にテーラードジャケットを作っていてラペルなんかは見返しにイセ(簡単に言えばギャザー)を入れて着た時に胸に沿うようになっています。
だからブツ撮りで地面に置いてますが胸周りが浮いてうまく撮れないんです。着用時が一番綺麗に見えるように作られているので。
と言っても綺麗に着るために作ったものではなく、ガッツリ袖まくって貰うために本開きにしてるし手洗いだって出来る。
何かあってもNさんがいるから大抵のことは直せますし。
雑に、いつも以上に雑に着てください。ジャケットなので。
消費の激しいファッションブランドへのアンチテーゼとして破棄された植物で染色を施すことを始めた彼女の行動が、徐々に認められ始めてきてるってことですよね。
そして彼女自体がファッションにすり寄ったわけでなく、そのままが認められているのがとても重要だと思います。
個人的に最高傑作なんじゃないかと思ってます。ディミシのブーツの時と同じ感じがするので。
通販も承っておりますのでお気軽にお問い合わせ下さい。
週末のイベントも待ってます。