BEAUGAN "French Military Rider’s Jacket"


昨日のBEAUGANのDouble Loop Trouserに引き続き本日はBEAUGANのモーターサイクルジャケット(French military Rider’s jacket
)をご紹介します。

ヴィンテージで高騰が止まらないモーターサイクル系。それをBEAUGANがリクリエーションした作品。

だからヴィンテージの面をしつつアルチザンブランドが醸し出す重い空気がある。

その絶妙な塩梅を楽しんで頂きたい。


Brand  / BEAUGAN 
Model / French military Rider’s jacket(1940)
Price / ¥171,000+Tax 
Size / 1 / 2
Color / Black Inc
Material / Cotton45% 和紙55% Liner : Wool80% Linen20%

1938年に製造されていたフランスのモーターサイクルジャケットをベースにした作品。

モーターサイクルはコートとジャケットがあるのですが、シンプルなコートに対しジャケットは湾曲したフロントが特徴的かつミドル丈で使いやすくシティユースしやすいモデルだと思います。

そしてそこにBEAUGAN特有の天然素材を乗せることで通常のヴィンテージにあるミリタリーの土っぽさを払拭。しかしどこか結局ミリタリーを感じるわけで。

個人的に思ったのは配給されたての軍服という感じ。今あるような使い古されたヴィンテージミリタリーではなく、ほんと当時使っていたような雰囲気がある。

ただ、きっと長年使っていけばそれこそヴィンテージのような佇まいになるんだと思う。


生地自体は前回のパンツと同じでコットン45% 和紙55%のブレンド。これは岡山県産の生地でコットンと和紙を高密度織生地なのでモールスキンのような独特な肌触りとコシのある生地をしています。

そして和紙が織りなす凹凸のある表面が枯れた空気を演出している。

色は顔料と墨染で黒に近づけたBlack Incという青みを帯びた黒が非常に美しい。

以前作ってもらった手染めのパジャマシャツとは違った、もっと深い色でもっと黒に近い色をしています。

この色がアタリが出て色落ちし始めたら最高だと思いませんか。和紙入りの生地は立体的になりやすく経年変化が如実に出ると思うのですごく良さそう。

考えただけでもカッコイイ。


ディティールに関してはほぼM38を踏襲していますがリサイジングされており私173cmでサイズ1で丁度良いシルエットになっています。

昨日購入された方もヴィンテージを探していたけどそれよりも質はもちろんサイズ感がかなり良いと言っていて、これはヴィンテージにはない良い部分かなと。

あと微妙に随所のカッティングが違う気がする。襟は立てたときに傾斜がつくように見えるし、フロントの打ち合い部分も角があるカッティングになっている。

ボタンに関しても本来はバンブーボタンで柔らかい印象になる所を水牛ボタンに変更していてよりソリッドに感じる。

その辺りが着用時にちょっとモードの尖った要素に感じられてカッコ良くて響く。


ちなみに左見頃にベルトループのようなフラップが付いています。

ただヴィンテージあるあるだと思うんですけど何に使うかわからない。ヴィンテージに詳しい友人に聞いてもトレンチだったらベルトに手榴弾を付けたりしてたけどこれは分からない。フランス軍があまり活躍してないから」とのことでバイカーの友人は「モーターサイクルだし荷物留めじゃない」とのことでした。

ちなみにブランド側からは「拳銃などを引っ掛ける箇所だと思います」と連絡が来て最終的に服としての機能ではなくて道具を収める箇所となりました。

個人的にはベルトループだけど材料不足で片方にしか付けなかったとかなのかなと思いましたが。ただフロントにボタンあるのにベルトループ?って思いますけどね。

知っている人はご連絡ください。


ライナーにはウールリネンの生地。

ヴィンテージってライナーがブランケットになっちゃうから重くて着れないんだよね。これなら保温力はもちろんミリタリーとしての空気も壊さないし適材適所だなという感じ。巧い。

厚手のニットを着れば真冬なんて余裕。Ten cのムートンライナーを入れれば極寒のニューヨークからも生還出来ます。

そんな感じでオシャレに使っても良いんだけど、Ten cみたいにただの防寒着としてというかモーターサイクルジャケットとしてガチで使っても渋いと思います。


BEAUGANとかULTERIORはLookを見られる方が多いんですが、失礼な話今期は実物を見た方が絶対にいい。

作品としてのレベルがすごく高いから。

だからずば抜けて金額が高いけど納得して買ってもらえると思う。パンツを既に買った私が言っているから間違いないはず。

ヴィンテージ好きや服好きを拗らせた人に向けた服(良い意味で)。そんな感じがします。

P.S
masao shimizuのご予約品(ニット以外)がそろそろ届きます。ピックアップと共に新作を見にきてください。

問い合わせは下記から 
Mail acacia.shizuoka@gmail.com 
住所 静岡県静岡市人宿町2丁目5-22 2F 
時間 13時-19時 
週末 12時-19時