ISSUETHINGS "Split raglan coat 1982"
昨日の話の続きです。
出来上がったSuper170のデニム組織生地を使いISSUETHINGSとacaciaでコートを作ることに。
この作品はもちろんISSUETHINGSのコレクションから出されているモノでもないですし、生地そもそもが使っているメーカーがあるのかと言うくらい珍しいモノで完全なISSUETHINGS×acaciaの作品。
それでもしっかりとISSUETHINGSに匂いがする。
見ていて惚れ惚れする作品が出来ました。
*照明が茶色のため赤っぽく見えていますが黒です。
Model / Split Raglan Coat 1982
Price / ¥140,000+Tax
Size / One Size Fit All
Material / Super170(Wool100%)
Color / Black Denim
ベースになっているのは1982年のU.Sネイビーのレディースコートとデザイナーの渡辺さんがロンドンで見つけた何の変哲も無いコートを合わせバランスを取ることに。
ぱっと見は作品名にもある通り「Split Raglan Coat」と袖のつけ方が前はセットイン、後ろはラグランという作り方をしているコートなのですが、拭きれないミリタリーとISSUETHINGSらしいシルエット。
そしてそのシルエットにSuper170を載せることでヴィンテージミリタリーには皆無な可憐さが加わっています。
U.Sネイビーのコートということでいわゆる雨よけのトレンチコートと同じようなディティール。
フロントは比翼仕立てで背面はアンブレラヨーク。肩章は排除しある程度すっきりさせることでミリタリーの厳つさを調節しています。
これはベースになっているコートのシルエットがそうだったのもありますし、この繊細な生地を載せるにあたってもドレープや靡くのを計算してこの丈にしています。
ただメルトンのような真冬生地のロングではないので重衣量感が出過ぎないのも良いかなと思います。
だからこのコートのようにベースはヴィンテージミリタリーなのに肩章を取り除いたり露店で売っていたコートを掛け合わせてみたりと、服を熟知していないと出来ない創造の仕方なんですね。
そうすることで現代の服のあり方や楽しみ方を示しているように感じます。だってこの服着て戦場に行くわけではないので。
とある生地屋に頼みウール100%の生地をSuper170という細さでデニム組織で織ってもらいました。
糸の配列も変えてデニムなのですが黒糸を多く使っているようにしています。
なので見た目も変にカジュアル過ぎず綺麗に見える。
コートという概念で言ったら薄い生地になってしまうんでしょうが、この生地に触れたら一瞬でそんな事どーでも良くなる。
本当にその辺のカシミヤより柔らかく、軽い。
ゆとりある大きさでまだニットやスウェット着込めるような大きさです。
しかし縦に長いので横の大きさが気にならず緩めのシルエットでも綺麗に見えますね。
ここまで丈が長いのはacaciaでも初めてかも。シックな佇まいにモードさが加わった空気が良いと思いませんか。
Super170の軽い生地が揺れるのも、ドレープによって生まれる陰影も美しい。
ベースになっているモノや生地、そして着た時と服好きなら全てがシブいなと思ってくれるのではないでしょうか。
着用は明日載せます。
また見て下さい。
問い合わせは下記から
Mail acacia.shizuoka@gmail.com
住所 静岡県静岡市人宿町2丁目5-22 2F
時間 13時-19時
週末 12時-19時