BEAUGAN "Limited Edition Dorozome Type1st"


BEAUGANの前回の手染めの作品。あの作品から自分の中でacaciaで取り扱う服について要望が出来てしまった。

それは「服・アイテム」ではなくて「作品」でないと納得出来ないということ。 芸術的なレベルでないと納得出来ないくらい前回の作品はエポックメイキングな作品だった。 

そして今回、より芸術的に、よりBEAUGANらしく。

そんな今まさに求めているものが出来上がってきました。 


Brand / BEAUGAN
Model / Limited Edition - Dorozome Type 1st
Price / ¥95,000+Tax 
Size / 1 / 2
Color / Grand Canyon
Material / Cotton50% Polyester50% 

今回紹介するBEAUGANの作品は5枚限定で作って頂いたものです。 ベースは前回別注で作って頂いたLevisの1stをアレンジしたブルゾン。そちらと同モデルを5枚限定で泥染で染めてもらいました。 

泥染を行なっているのはもちろん奄美大島。そもそも泥染は奄美大島でしか行っておりません。

泥染は13世紀から行われている天然染色方法。調べていて面白かったのが年貢の代わりに大島紬を取られるのが嫌で泥田に隠していたら真っ黒に染まったという説。時代を考えればあり得る話ですよね。

今回の泥染は鉄分を酸化させた泥で染め上げるという工程を得て生み出された作品。表面はまるでスエードのような毛羽立ちと色合い、節々にはデニムのような色ムラが見られる。

当店がBEAUGANを初めて取り扱ったSquatter Jacketを覚えているだろうか、あのジャケットのボタンには「土から生まれたBEAUGAN」と刻印がしてありました。

この作品の生まれ方、そして見た目、全てがその言葉にあてはまるような作品ではないか。


ベースになっているのはLevisのType1st

しかし泥染の印象がかなり強いせいか所謂Gジャンの空気は一切ない。それは着てみると一層分かるんですけどシャツのように薄い生地なのにレザーのような重厚な生地をまとっているような佇まいになる。

きっとそれは2ヶ月弱の泥染によって見た目だけでなく作品としての奥行きが生まれたからだろう。

たった5枚、その5枚を仕上げるために染めだけで2ヶ月もかかっている。

理解しがたい部分があっても不思議はないでしょう。


そしてその泥染は徐々に衰退していく。

デザイナーのChristopher曰くデニムのようにアタリをつけてから洗えば綺麗に色落ちするしヒゲも付くとのこと。今ですら美しい色と迫力に満足しているのにここからもっと存在感に厚みが出るなんて楽しみすぎる。

ただリジッドの状態を楽しむように今の泥染の美しい色も楽しみたいと思うのも普通だと思います。この色は本当に美しいですからね。

そう考えると余計にデニムに近い扱いになりそう。


正直な気持ちを言うとかなり納期が遅く苛立った。

なぜなら染めに入った段階で1ヶ月あれば染め上げられるという話だったから。でも遅れに遅れて2ヶ月弱の時間が経ってしまった。

ただそれには色が入りきらなかったという理由があり2度染色を行っているからなのである。

2ヶ月かけて染め上げられた生地は大地のように赤く、そして泥を感じるような肌触りをしている。

オリジナルのType1stをベースにしていること、13世紀から奄美大島に伝わる泥染を使っていること。服以上に歴史を感じる作品に今回はなりました。

5枚限定です。通販も承っておりますのでお問い合わせください。

問い合わせは下記から
Mail acacia.shizuoka@gmail.com
住所 静岡県静岡市葵区人宿町2丁目5-22 2F
時間 13時 - 19時