Kheki "Slit Neck Jacket"


本日はKheikiから届いた新作、Slit Neck Jacketを紹介します。

ニットブランドのKheikiですがデザイナー本人がニットしか着ない生活をしていることもあり、ニットを着ていて生じる不満や欲求を作品にすることが多いようです。

つまりこの世の中に無いものが多い全く新しいものに近く、動画内でもnさんが「新しすぎてこっちが追いつかない」と言っていたくらい。

そんな作品を是非動画と併せてお楽しみください。



Brand / Kheiki
Model / Slit Neck Jacket
Price / 64,000+Tax 
Size / 1 / 3
Color / Merino Washable Wool

サイズ詳細 

サイズ肩幅45cm 身幅54cm 着丈65cm 袖丈62cm

サイズ肩幅51cm 身幅61cm 着丈71cm 袖丈65cm



今回の作品は実は12月納品のもので4ヶ月ほど遅れて届いた作品です。

そのため正直気持ちは「今届いてどうするんだよ」と萎えていました。

しかし着てみてその意識は0に。 動画見てもらえば分かるんですけどかなり良い。その場で購入を決めるほどテンションぶち上げです。

というのも多くの要因が重なったから。その理由を説明したいと思います。


こういう胸元までスリットが入っているとヴァルーズと思いがちなんですけど、これはそうじゃなくて襟もなく良く見ればパターン上でラペルのみを排除した作りになっています。

なので本当にジャケットの前を閉めているようなVゾーンに近くなります。

この部分の何が良いかというとULTERIORのパラシュートクロスの被りシャツを含め、元ネタがヴェルーズだったら本気で興味なかったと思います。

被りシャツはどちらかと言えばスキッパーシャツだし、こちらもほぼジャケットの作り。

全く別のところから来ているデザインだったのが個人的にツボでした。


そして使用している生地はメリノウォッシャブルウール。

さらにそれをハイゲージで編み込んだミラノリブになっており、触れた感じはほぼジャージ。

ブランド側からの説明には「コットンやリネンよりも透湿性が高い」「強撚糸によって肌への接地面が少ないためサラッとした着心地が続く」とあります。

確かに着てみてもウールのはずなのにドライタッチで体にまとわりつく感じがなく、何より静電気を帯びない。

本当に一切不快感がないです。


着てみての生地感の感想としては「Ten cのナイロンタクテルに近い」という感じでしょうか。

ナイロンタクテルもナイロンを天然繊維に限りなく近づけた生地で肌触りや着用時の不快感をなくしてくれます。

なにより生地の厚みというのも似ているかなと思います。

前述でジャージと言いましたが本当に厚みがそれくらいでシャツの上でもTシャツの上でも着れてしまう厚みをしています。

なので本当に1番薄いくらいのアウターを着ている感覚で、伸縮性もあるためかなり着やすい&使いやすい。


そしてこのハイゲージのミラノリブを採用しているのにも訳があり、布帛のジャケットに佇まいを近づけるために出来るだけ綺麗な面持ちのミラノリブを選んだようです。

それによってそこはかとなくモード、ラグジュアリーな空気を孕んでいます。

ここも着てみて良かった部分でただのニットジャケットではなく、しっかりとモードにしてくれる。ニットのカジュアルで砕けた感じではなく、しっかりと力強さを感じる空気にしてくれます。


作りもしっかりとジャケットです。

脇にはパネルの切り替えがあり、袖は二枚袖で前振り、肩はイセ込まれております。

ノーラペルなのでカーディガンのような見た目ですが生地と作りで調和がとれているので変にカジュアルにならないバランスなのでしょうね。


袖口と裾にはスリットが深めに入っています。

だから動画でmasao shimizuのシャツを合わせていますが、このジャケットから覗くシャツの見え方が最高。

ほんとちょっとした部分なのですが気に入っているポイントが多い作品です。


ジャケットなんだけどジャージやスウェットのような着心地で
ジャージやスウェットのような着心地なのにジャケットの空気を持っている


そんな不思議な作品なので「こっちが追いつかない」となってしまうんでしょうね。

以前もデザイナーの北川さんと話した時に「シンプルなものほど色々詰め込んである」って仰っていて、1つの作品に様々なギミックや思いを詰め込んでいるのが分かります。

このジャケットもぱっと見シンプルなのに語れるポイントがすごく多いです。

もちろんその分着用も良いので着用してみました。

173cmがサイズ3を着用

これはTシャツの上にシャツ感覚で着用してます。

この独特の緩さと、ジャケットほど堅くはないにしろ程よい緊張感がバランス良いですよね。

個人的にほんのりメゾンの力強さを感じるのが好きでアルチザンブランドにはないところなので、あえてアルチザンブランドと合わせたい。

なんていうか、超絶気に入ってます。

173cmがサイズ3を着用

ブラックはマサオシミズのシャツと合わせて。

実際このシャツはマサオシミズのノースリーブシャツと合わせて使おうと思っていたのでレイヤードしたくてオーダーしたもの。

だからこのジャケットにも合う。着丈や袖丈、襟の出る具合とミリ単位で好き。


どれも一撃必殺、のようなインパクトのある作品ではないですが小粒揃いで総合点がとても高い。というかいつもとは別の場所に来たような新鮮な感覚。

服好きと言うか、生地やディティールとかそういった玄人向けな人に刺さりそう。

オンラインも更新してるので(ULTERIORの新作含め)見てみてください。


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時間 12時-19時 木曜のみアポイント制です。
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