ISSUETHINGS Type04 and Type05


Brand / ISSUETHINGS
Model / Type04
Price / 31,000+Tax
Size / One Size
Color / Light Brown
Material / Polyester66% Rayon34%


Brand / ISSUETHINGS
Model / Type05
Price / 34,000+Tax
Size / One Size
Color / Light Brown
Material / Polyester66% Rayon34%


作品の説明をする前に今回のコレクションで何を伝えたかったかデザイナーの渡辺さんにお聞きしました。

実際今回作品として展開しているアイテムは前回と同じアウターを使ったり加工も同じことをしている。しかしその中で「工程の前後により印象が大きく変わってしまう」という部分が大きく表面化された。

そう、加工を施しているから当たり前のように頭では「変化する」と分かっていても1つのものを時間を追って見るのと加工前、加工後を並べて見比べるのは全く違うと言った部分。


デザイナーの紹介文などで『〜〜に影響を受け....』などで言及が終わる紹介がほとんどですが、いつ影響を受けたかで大きく変わります。*デザイナーの返答を抜粋


どの段階をその人が見ているのか、つまり「どの時間を切り取り見るのか」


返答を得て個人的に辿り着いたのがそこでした。



そしてディティール説明なのですが加工を施した先にある「変化」という部分で渡辺さんが着目したのはパッカリング。


パッカリングは縫い目が長ければ長いほど起きやすく変化が目につきやすい。そこで軍モノのヴィンテージ、着物、ビッグメゾンのアーカイブなど10点あまりをピックアップしサンプルで手に入るものを解体し研究。その後今回のモデルへ落とし込んでいったようです。


そして研究した結果、トップスのType04は従来の首の開きとは異なり地の目に沿った首の開きにしてなるべく縮みが出るように設計。


過去モノを解体しただけではなくしっかり頭で考え研究した結果があるからこそ、よくあるディティールをそのまま落とし込むような事はなく渡辺さん自身が再現したいデザインに合致した生地の使い方が出来たわけですね。



その変化や対比を意識したわけではないですが今回のトップス、そしてパンツ。

実はトップスは裏地のみ洗いが掛かっていて表地は無加工の状態。そしてパンツは製品洗いを施してある状態。


何が言いたいかと言いますとトップスは着ていっても変化が起こりづらい「Past」にいるのに対してパンツは変化後の「Future」にいるわけですね。

なので上下で渡辺さんが今回伝えたかった対比という部分がわかりやすく店頭で感じてもらえると思います。



トップスのType04

着るとわかるのですがVの形状や首回りの作りがかなり計算されている。渡辺さんの言っていたのですが「普通に作るとVゾーンの下がよったりしてしまい綺麗に着れない」とのことでパターンを修正し着用時に前身頃がフラットになるように作り直したようです。


そのためか着てみると着物の打ち合いに近い正面と背面は抜き襟のような見た目になり和を感じる。


だからここ2日でトップスのみを購入される方もいて着た時の印象が画像から伝わって来ているモノと良い意味で違う部分がある気がする。


確かに試着したお客さんから「もっと難しいかと思った」って声が多かった。



生地はポリレーヨン素材 

これは変化を起こす加工を施すためにウールではなく敢えてレーヨンをチョイス。そのためギャバウールのような畝のある表面とシルキータッチな質感、なによりコットンの裏地が付いているせいもありずっしりとした重みを感じる。

1サイズ展開という部分を生かし生地にかなりの拘りを感じます。

そして生まれた 色がとても特徴的で角度によりかなり色合いが変わる。 表記はLight Brownなのですがぱっと見はグレージュ。暗いところだとブラウンに見える。黙ってても良い色ですわ。

実はこの生地、以前Benjamin Button Pantsをローンチした際に渡辺さんがスワッチを持ってきてくれた生地でその色に惹かれオーダー。他店舗さんではやってない当店だけの色になります。(嬉しい)


アームには2箇所アクションプリーツのような形でタックが入っておりスーツの前振りやマルジェラがやっていたようなアナトミックなシルエットに。

袖口にはここまでミニマルに作り上げておきながらスナップボタンが4個も付いていてお得。ラグジュアリーなPunkスタイルみたいでカッコいい。


袖口と裾は切りっぱなし。これはBenjamin Button Pantsと同じで着れば着るほどほつれて来るはず。

個人的にはそれが好きで劣化ではなく成長と思える部分です。


パンツは以前作って頂いたBenjamin Button Pantsと同シルエット。

しかしBenjamin Button Pantsはヴィンテージのメルトン、そしてコットンの裏地が付いていたのでここまで生地が変わってしまうとまるで別物。 ストンと落ちるシルエットでいわゆるワイドパンツだったBenjamin Button Pantsですが今回はふわっと舞い上がるような軽さを感じる見た目。

特にパッカリングが入っているせいなのかミリパンに近い男くさい空気がある。そのスラックスとミリパンを掛け合わせたようなニュアンスがたまらんのです。


こちらもコットンの裏地が付いています。

生地の色や触り心地、そしてパッカリングしてミリパンに見える男くさい感じも良いのですが何より穿き心地最高。

渡辺さんもデザイナーとしてやはり伝えたい部分は何故作ったかとか拘ったデザインだと思うんですけでど、このパンツ人生で一番穿きやすいかも知れないくらい穿きやすい。

そんな穿きやすさとか度外視でオシャレするのがファッショニスタだとって思うかも知れませんがいやマジで穿きやすい。

あと色に関してはどの画像の色も正解です。その都度色が変わるような生地なので。

気になる方は是非ご来店、お問い合わせください。

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