Keruk Jeans とは

「Robert Cherchi」

10月10日(月祝)に行うKeruk Jeansのトランクショー。そちらに向けてKeruk Jeansがどんなデニムなのか、送られて来たサンプルを見ていこうと思います。

Keruk Jeansを製作しているのはロベルト・ケルキ

彼は故郷のイタリアにて芸術大学(確か映画の学科を専攻)に通いその後独学でテーラリングを学びます。

根っからの職人気質なようで今はデニムを作っていますが前述のようにジャケットも1から作れますし、そのレベルは相当なものだと感じます。

「私のデニムはミシンよりも綺麗でミシンよりも丈夫」

そのテーラーの技術をそのまま落とし込んだのがKeruk Jeans

それはまるでビスポークジャケットを作るように正確で恐ろしく繊細。

ミシンを使わずフルハンドで作るデニムと聞くと想像し難いものなのかと思いますがそうではなく、ロベルトさんが言っていたのは「サヴィルロウで作ったジャケットのステッチが歪んでいたりシワが入っていたりすることはないでしょ、私のデニムもそれと同じ」と。

いわゆるハンドの温かみというステッチの歪みなどを善しとせず、一切妥協しないでまるでマシンメイドと見間違えるような正確さで作られるのがKeruk Jeansなのです。

「ベルトループを縫うときは10枚以上のデニムを一気に縫う」

ステッチ、ロック、リベットと全ての工程を手作業で行います。

そのため生地が何重にも重なるベルトループはまず目打ちで針穴を開けてから縫い始めます。そしてそれを何本も繰り返す。

ボタンホールもロックミシンをかける部分も全て手縢り。(てがかり)

そのため製作できるのは月に1本程度。私がコンタクトを取ったときは6〜7ヶ月待ちという異常な状態でした。

「世界を見てもこの手法で活動している人はいない」

ロベルトさんもSNSを通じてフルハンドでデニムを作っている方を見たことがあるようですが、やはり趣味としてやっている程度でしっかり活動している人は見たことがないということでした。

現在取引のある中国のお店の方もデニムコレクターで好きが高じて自分で作り始めたけど結局断念し無理だったと仰っていました。

それほど習慣化し、作品を生み出す事が難しい工程を踏んでいるのです。

この気の遠くなる、なんなら気絶しそうな作業を常に行えるのは独学でテーラーを学び、物を作ることを続ける中で自分と向き合い続けて来た彼の精神力が故なんじゃないでしょうか。

「妥協しないということ」

フルハンドで作るということ。今ではよく聞く謳い文句になりましたね。

しかしそのほとんどがフルハンドということを理由にズレや歪みを修正せずにそれを良い部分として売り出されています。

しかしこのKeruk Jeansは歪みもズレもなければミシンで厚みのある生地を縫うときに起こる縫いズレも糸調子の狂いもない。

1つの作品としての完成度が限りなく100点に近く、ミシンがない1900年代初頭に手縫いでドレスやジャケットを作っていた、現在アンティークとして残っているものと同じ工程で作られている。

そしてその工程をドレスやジャケットではなくデニムで行う。作業服として作られたデニムで。

これがKeruk Jeans

漢過ぎませんかね。


色んな事が豊かになった時代にこんな無駄な工程を踏んで物作りをしている人がまだいる。

豊かになりすぎて時間や物の有り難みすらなくなったこの時代に。

でもその作品に触れる事で本当の意味で「時間を掛ける」ということ、そして穿く事で「時間を紡ぐ」ということを再認識するのではないでしょうか。

それが人生でどれほど大事か気付くはずです。

それこそが「良い服」ってもんじゃないでしょうか。

では10日(祝)皆様のご来店、お問い合わせお待ちしております。

-Keruk Jeans Trunk Show- 
日時 10月10日(月・祝)
時間 12時 - 19時 
場所 acacia 静岡県静岡市葵区人宿町2丁目5-22 KADO2F 
価格 Ten cくらい 
納期  我慢できる方だけオーダーしてください 
支払い 前金でお願いします 
オーダーに関して ご希望のサイズにカスタムオーダー可能です

問い合わせは下記から 
Mail acacia.shizuoka@gmail.com 
住所 静岡県静岡市人宿町2丁目5-22 2F 
時間 13時-19時 
週末 12時-19時